新譜のこととライブのことと

去年の10月から録り始めた新曲たちをようやく全部録り終えました。
曲数は前作Opus1と同じく5曲。
Opus1が2日間で録り終えたことを思うと今回はかなりてこずった感がありますが、演奏の難易度が上がっていることや、みんなのこだわり具合が上がったことを考えれば、当然かもしれません。
お陰で前作より更に充実した内容になりそうです。
せっかく2作目を出すのならばやっぱりよりいいものにしたいですしね。
詳細が決まりましたらまた告知させていただきます。

さて今日本はこんな状況ですので、中々演奏などのイベントは難しいところですが、4月になりましたらぼちぼちとモメカルの活動を再開いたしますので、よろしければライブに足をお運びください。

◇moment String Quartet LIVE @Apple Store 銀座(3F)
日時:4月2日(土) 19時〜20時
出演:moment String Quartet(山本紗由/木野裕子/小弥祐介/野津真亮), Colluce(小野瀬はるか/栗田裕子/西尾周祐)
スペシャルゲスト:ZABADAK (吉良知彦小峰公子)

◇moment String Quartet LIVE @Decision(神田)
日時:4月9日(土) 19時〜21時
会場:神田「デシジョン」03-5217-3311(神田駅徒歩5分)
出演:moment String Quartet(有馬真帆子/木野裕子/小弥祐介/郷田祐美子)
内容:第1部=クラシック 第2部=オリジナル、ポップス

◇moment String Quartet LIVE @東京倶楽部(水道橋)
日時:4月14日(木) 18時半〜
会場:水道橋「東京倶楽部」
出演:moment String Quartet(有馬真帆子/木野裕子/小弥祐介/郷田祐美子)
ゲスト:種ともこ(Vo&Pf)、重松華子(Pf)
内容:和洋ポップス、ジャズ

ライブ中止のお知らせ

3/18に予定しておりました、moment String Quartetのアゲインライブは大変申し訳ありませんが中止することになりました。現在の状況を鑑み、いろいろと考慮した上での止むを得ない選択です。とても残念ですが、5月のアゲインライブはこの日やる予定だった内容でお送りする予定です。5/20に皆さんと笑顔でお会いできることを楽しみにしております。

モメカルの近況

気が付けば如月は疾風のごとく去りにけり
あれなんで古文調で始まったんだろう?
しかし5・5・7・5はちょっとリズム悪いな。

すっかりご無沙汰してしまいました。
何だか新しい年を迎えてからあっというまに3月になってしまった感じです。
それだけ充実していたということもできるかもしれません。

2月にはモメカル始まって以来の3日連続5公演という連続公演にチャレンジしました。

そういえばここではついに告知しなかった気がします・・・
贖罪の意味も込めてちゃんとご報告いたします。

まず5公演の内容ですがいつもお世話になっている神戸の老舗ライブハウス「チキンジョージ」で2/11(金)のお昼にお馴染みサンポーニャ奏者の瀬木さんとのランチコンサート。同日夜には同じポップス系弦楽四重奏団カサノバストリングスとのジョイントライブ。翌2/12(土)の夜はついに杉真理さんとのライブが実現。そして2/13(日)はお昼にZABADAK吉良知彦さんとのランチコンサート、夜は寄席の客入れと幕間で演奏と全部異なる内容のライブでした。
当然ですが曲数がとんでもないことになり、全部で70曲弱をこの3日間でこなしました。何が大変だったってその準備ですよ。
アレンジは杉さんの18曲とZABADAKの新曲数曲の20曲ちょっと。そして練習は合計4日間、9時〜21時までという殺人スケジュールな日もありました。でもおかげでどの本番もかなりいい感じになったと思います。どの本番も弾いてて楽しかったです。個別に振り返ってみると

・2/11 ランチコンサート
ゲストはサンポーニャケーナ奏者、瀬木貴将さん、そして今回初共演のポーランド帰りのピアニスト、石黒唯久氏。前半はカルテットのみで、後半はゲストと一緒に華やかに、という構成でしたが、恒例の瀬木さん冒険譚は今回南極編を初めて聞けました。本当にあちこち行ってますね。うらやましいです。

・2/11 Cassanova Strings vs Moment String Quartet
今回チキンジョージのオーナーの提案で実現したこの企画。冒頭と真ん中、そして最後に8重奏セッションを置き、前半にモメカル、後半にカサノバのブロックを挟むという構成でした。ちなみに8重奏の曲目は冒頭が「ニューシネマパラダイス」、真ん中が「ゴッドファーザー PART1〜3」組曲、最後はバーバーの弦楽の為のアダージョのあとスタンド・バイ・ミーでした。さすがに弦8本揃うと圧巻ですね。音の厚みも全然変わります。ニューシネマ〜とゴッドファーザーは僕がアレンジをしましたが低弦が一杯あるのが嬉しくて無駄に分厚いサウンドにしてしまいました。

・2/12 杉真理 with Moment String Quartet
日本屈指のメロディーメーカーである杉さんとのライブがついに実現しました。実は前にもチキンでのクリスマスセッションで3曲ほどの共演はあったのですが(僕は降り番でしたが)、今回は僕たちカルテットをバックに杉さんがご自身の曲をがっつり歌うという垂涎もののライブでした。この時のセットリストはmomentのwebに掲載されていますので知りたい方はこちらからどうぞ。http://www.moment.gr.jp/98/special.html
実は4月には東京のスイートベイジル139でも杉さんとの再共演があります。聴き逃した方はこちらをチェックして下さい。

・2/13 チキンランチコンサート
この日はゲストにZABADAKの吉良さんをお招きし、11日の昼同様、前半カルテット、後半はカルテット+吉良さんという構成でした。今回間も無く発売となるZABADAKの新アルバム「ひと」の中から2曲と名曲「ポーランド」が新たに加わり、これまでに共演した6曲と合わせて9曲も共演。最後のeasy goingはヘトヘトでしたが楽しかったです。吉良さんとは4月の銀座アップルストアや5月のチキンジョージでも再びご一緒します。更に新曲も増える予定ですのでこちらもお楽しみに。

・2/13 チキン寄席
ここチキンジョージで定期的に寄席をされている鯉鮎亭一門さんの寄席で客入れ時と2回の幕間で演奏しましたが、直前まで曲目を悩み、当日になって特撮ものにしたのが結果的によかったみたいでちゃんと聴いて下さった方が多かったように思いました。あとこれはお約束というか笑点のテーマもばっちり弾いてきました。

と盛り沢山の神戸ツアーでしたが、合間にちゃっかり神戸牛いただいたりとそこらへんの抜け目なさはこのカルテットらしいなーと思います。あとすごかったのは3日間チキンジョージのまかない食と打ち上げ鍋をいただいたのですが、全部メニューが変わっていました。しかもどれも美味しい。ライブハウスにこんないいシェフがいるなんてとても贅沢だなーと思ってしまいました。ハードスケジュールにも拘らずみんなきっと体重は増えたはずです。

今月実はもう1回チキンジョージに出没します。
1月のアゲインライブにゲスト出演していただいた丸山茂樹さんのライブに今度はこちらがお呼ばれされました。3/26(土)です。
もし神戸近郊にお住まいでここを見られた方がいらっしゃいましたら是非お越し下さい。


杉さんライブ終演後


神戸牛証拠写真

7つ道具 その1

21日アゲインのアレンジが一通り済んだので、今日はちょっと中休み。久々に見つけたケーナで遊んでました。
そして時間のあるうちにブログも更新しておこうと思ったのですが何を書けばよいのやら…
ということで突然ですが今日は普段使っている仕事道具について書いてみます。
まずはこちら

いつも使っている相棒(ビオラ)です。最近メンテナンスをサボっているのでご機嫌斜めですが。
名前は「ボッセ」

新日フィルの指揮者としてお馴染みのの、
ゲヴァントハウス管弦楽団コンサートマスターだった、
あのボッセさんです。

そのボッセさんが使っていた楽器をボッセさんが指揮活動を本格的に始めると、もう使わないからといって僕の師匠に譲り、それを今僕が所有しているわけです。

何でもボッセさんの知人の職人さんが作ったそうです。もちろんドイツ製です。
ひとたびその音を奏でるとゲヴァントハウス管のいぶし銀の香りが漂い…
ません。笑
それは弾き手の音楽性によるものです。



そしてこちらは忘れかけたころに時々出番が来るヴァイオリン



名前は、えーと…「パオロ」笑
ラヴェルには「Giovan Paolo Mac / BRESCIA 1671」と書いてあります。詳しく言うと「Mac」と「71」のところは手書きで、残りはスタンプのようです。
ヴァイオリンに詳しい方ならBRESCIAでGiovan Paoloときたらマッジーニの名を浮かべられると思います。正確にはGiovanni Paolo Magginiですが。
(ちなみにブレシアはイタリア北部にある都市であのストラディヴァリの活躍で有名なクレモナがヴァイオリン生産のメッカになる前にヴァイオリン製作の中心となったところです。そこで活躍したのがマッジーニやその師匠ガスパロ・ダ・サロです。ちなみのちなみにダ・サロの弟子にはアンドレア・アマティがいます。そしてその孫ニコラの弟子がストラディヴァリです。アマティやストラディヴァリはクレモナ派です。ちなみのちなみのちなみに、ダ・サロはヴァイオリンを最初に作った可能性のある人物の一人と言われてますが、マッジーニともども現在ではヴィオラの評価がとても高いです。状態にもよりますが、ヴィオラに関してのみ言うとストラディバリより高額になることが多いです。)
ただマッジーニの没年は1630年といわれているのでおかしいですよね。もちろんマッジーニではありません。というか1671年製でもなさそうです。さらに言うとイタリア製でもないっぽいです。
恐らくはコピー物だろうということですが、では元ネタがマッジーニかというとどうもそうでもなさそうです。
第一このヴァイオリン、形が変ですよね。僕が「ひょうたん型」と呼んでいたら西洋物なんだからせめて「洋梨形」って言ったらと言われました。そう、サイドにある「角」がありません。更にはf字孔がfの形をしていません。どちらかというと「L」字孔です。このL字孔はヴィオラ・ダ・ガンバなどのヴィオール属によく見られる形です。バイト先の楽器学資料館にあるヴィオラ・ダモーレもこのL字孔です。こんな形のヴァイオリンをマッジーニや17世紀のブレシア派の製作者が作った形跡が今のところ見つかりません。(個人調べ)  
変則ヴァイオリンが盛んに作られたのは18世紀から19世紀みたいなのですが…
とにかくかな〜りへんちくりんな楽器ですが音はいい音が鳴ります。
ヴァイオリンを人前で弾く機会はあまり多くないですが見かけたら楽器をよく観察してみてください。

弾き始め

あけましておめでとうございます。
相変わらず更新速度が亀ですが、今年は少しでも兎に近づけるよう頑張りますのでよろしくお願いします。

さて昨日のことになりますが、モメカルの今年最初のリハがありました。新年最初のライヴは今月の21日に武蔵小山のアゲインさんでやります。今年のテーマはズバリ「大瀧詠一」です。

日本ポップス界の大御所にして福生の仙人、最早生ける伝説となっている感のある大瀧さんの数々の名曲にスポットを当てこの1年取り上げていく予定です。

大瀧さんの曲を幾つかアレンジしてみて感じたのは、特に初期のころの作品が面白かったことです。ただ演奏がとても大変です。昨日の音出しでもかなり苦戦させられました。
今回の曲目の演奏難度は過去最高かもしれません。
大瀧さんの他にもビートルズなどの洋楽ポップスも演奏する予定です。
そしてゲストには去年の神戸チキンジョージでご一緒した丸山茂樹さんを再びお迎えします。
よかったら是非いらしてください。


「Moment String Qurtet ワンマンライヴ@アゲイン#3」
日程:2011年1月21日(金)
出演:moment Strings (有馬真帆子:Vn/木野裕子:Vn/郷田祐美子:Vc/小弥祐介:Arr&Va)
ゲスト:丸山茂樹
場所:武蔵小山アゲイン
開場/開演:1900/2000
料金:2000円(ドリンク別)


では今年もよろしくおねがいします。

弾き収め

昨日moment String Quartet椿屋四重奏のライブに出演してきました。といっても僕は降り番でしたが。
モメカルの出演は2曲だけでしたが、中野サンプラザの広いホールを埋め尽くす満員の観客を前にメンバーは緊張しながらも楽しんできた模様でした。うらやましー。
僕は楽屋口から潜入し(あ、楽譜の準備に携わったので関係者ですよ、一応)、ちゃっかりケータリングをいただいてからストリングスの出番を客席からチェックしました。

さて今年も残りわずかですが、今年最後のカルテットのライブが29日にあります。今年いろいろとお世話になっているSoulshineの鬼頭径五さん企画の忘年会ライブです。何かと忙しい時期ですが、よろしければ是非いらしてください。あの大物ゲストも出演予定です。笑


■12月29日(水) 新宿Neked Loft

鬼頭径五Presents「鬼が笑う夜2010」
出演/
鬼頭径五(Soulshine)
moment String Quartet
Showji young(THE CHAIN OF FOOLS)
ゲスト:本多慶舟(Soulshine)/宮城司(Soulshine)
OPEN18:00/START18:30
前売り2500円/当日3000円(共に1drinkから)

クリスマスセッション2010を振り返る2(神戸編)

8日に目黒でセッションをして、次の日の深夜12時には東京を出発して神戸へと向かいました。
翌朝8時に神戸に到着するとまずは朝食。
中華料理店「杏杏」さんの朝粥は絶品です。
こんなに美味しいお粥は他に知りません。


その後会場のチキンジョージに入り、リハーサル開始。
午後からはゲストの方が次々にいらっしゃって合わせをして確認。
終わったらもう開場時間。
チキンジョージ名物のまかないで腹ごしらえをして、いざ本番。

チキンジョージのゲストはお馴染みG.A.Pの皆さんと、井沢彩萌さん、水本論さん、そして今回が初の共演となる丸山茂樹さん。

丸山さんは三線トンコリ、インディアンフルートなど様々な楽器を操られるシンガーソングライターさんです。
とても独特の世界を持っておられます。

↑終演後丸山さんとカルテットメンバーで


開演前に「今日は忘年会が多いからお客さんは少ないかもしれない」という話になったのですが、最初こそ少し寂しい感じでしたが、徐々に増え始め、最終的には40名近く入っていたように思います。とてもありがたいことです。

ちなみにG.A.PのSINMOさんとSANPOさんは忘年会をキャンセルしてまで出演していただきました。本当にありがとうございます。

ついでに言うとSANPOさんは会社の社長さんでキャンセルした忘年会はご自身の会社のものだったそうです。汗

今回のライブでは久々にHappy Birthday Variationを演奏したのですが、演奏前に今月誕生日の方がいないかたずねてみたところ、何と24日と25日生まれの方がいらっしゃいました。しかもそのうちのお一方は何と丸山さんのお父さんだったそうです。なんという偶然。

最後は出演者全員でG.A.Pの「星の降る森」を歌い終了。

あとはチキンジョージ名物の鍋料理に舌鼓を打ってすぐに車に乗り込み帰京の途に。

翌朝8時に到着し朝マック

以上が0泊3日の神戸旅行の全容です。